怒りのあやし方

何かに対してすごく怒っている男の子が目の前にいる時に、その子に対して僕らは何ができるでしょう?

なにが最善かは僕にはわかりません。

でも僕は、きっとこんな風にその子に接するでしょう。

まず、その男の子と向き合います(身体だけでなく心でも)。

そして、彼が何に対して怒っていたのかを整理して話せるぐらい落ち着くまで待ちます。この時、焦ってはいけません。否定してもいけません。彼の怒りをただ受け止めて、その気持ちに寄り添い、辛抱強く待ちます。

待ちきれない場合は、「呼吸に集中してみてごらん」とだけ言います。

彼が口を開いたら途中で遮らず、しっかりと最後まで聞いてそのすべてを肯定します(同意、賛同は必要ありません)。

彼が自分の抱えていた気持ちを言い尽くしたら、これからどうしたいかを問います。

そして、それはどうしたら実現できるかを一緒に、真剣に考えます。

考えがまとまったら、「私はいつでもあなたの味方で、また何かあったら頼ってくれていい」と伝え、自分で決めた答えに自信を持ちなさいと言います。

僕は、何かに対して怒りを覚えたとき、心の中で僕がこの少年と接するように自分の気持ちと向き合います。

目を反らさず、その怒りが自分の中にあることをしっかりと受け止め、感情的になって後でさらに傷つかないように冷静さを保つように努めます。それが難しい場合には、その場から離れ自分の気持ちを整理し、必要があれば深呼吸をします。

冷静さを取り戻したら、自分の今の気持ちと向き合い、これからどうしていきたいかについて考えます。

自分の気持ちはどこにあるのか?

どうなれば満足できるのか?

まだ怒っているのか?

そうでないのか?

そもそもなんでそんなに怒ったのか?

相手にどうしてほしいか、どうなってほしいか?

自分はどうしていきたいか?

許せるのか?など。

一時の感情でではなく、本当に必要な場合には怒りの感情を覚えたことを打ち明けます。

伝え方はとても大切です。

ただぶつけるように伝えるのではなく、相手が受け取りやすいように丁寧に伝えましょう。

そしてまた、お互いに無理のない道がないか探すように努めます。

「怒り」はだいたい突発的な感情で、30分も保たないまま冷めます。

なので、子供をあやすように優しく受け入れて、抱きしめてあげましょう。

でも時々、冷静になって向き合っても冷める気配のない青い炎のような怒りが自分の中に生まれることがあります。

これは大切な感情です。

しっかりと受け止め、真摯に向き合う必要があります。

そこに自分の思いや考え、譲れないものが隠れているからです。

その気持ちと丁寧に向き合って、納得のいく答えを見つけましょう。

1年ぐらい前に「横に置く」という表現に出会いました。

自分にとって望ましくない感情が心の中で生まれたときや、冷静に物事と向き合いたいと思ったときに、僕はこの「それを横に置く」ということを意識します。

「横に置く」というのは、それがあると認めた上で意識をずらすということです。

何も否定しないこの姿勢はとても優しい表現だと思うし、受け入れやすいものでもあるなと感じています。

僕自身、この姿勢で物事と向き合うようにしてから自分のことがよくわかるようになった気がします。

何かあって気持ちの整理がつかないときに、これを思い出してくれると嬉しいです。

すごくおすすめです!

ここに書いてあることは綺麗事のようかもしれませんが、

何か言う前に一呼吸おく、

自分の吐く言葉に意識を向けてひとつひとつ丁寧に選ぶ、

ということを徹底すると、割とできるようになる気がします。

僕もまだまだ未熟ですが。

怒りたいなら怒ればいい。

とも思いますが、

その先に待っているものが後悔なら、

僕はとても悲しいです。

正直、何が正しいのかなんてわからないですが、

振り返ったときに笑って誇れる道を選びたい!

そう思います。

だから僕は、ひとつひとつの自分が発する言葉や姿勢、表現を丁寧に選んでいこうと思っています。

目の前にいる人のために、

なにより自分自身のために。

怒りのあやし方」に3件のコメントがあります

    1. ありがと!
      偉そうなこと書いといて、
      今日ちょっと愚痴が漏れちゃったけどね、、、

  1. 相手の怒りを受け止めるってそんなに簡単な事じゃないし、言い返したくなるのは当然のことだからね。

    相手の事を何も思わずにただ言い返すよりは、相手の言い分を吸収してから自分の意見を言い、お互いをわかり合う事が仲直りの近道だと考えています。

    愚痴はメールや電話をしてくれれば、いつでも聞くので言う人がいねぇ!って思ったら私が聞きます。

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